MIDDLE GARDEN COFFEE STAND


 駒込というのは、静かで懐かしい街だ。マツコさんの深夜の番組で「山手線の中で降りたことのない駅 第一位」と特集が組まれていたのを見かけたが、確かにそうなのだろうな……と感じる。JR駒込駅は、静かだ。南北線の駒込駅も、とても静かな駅だ。


 大きな道路に面した北口・南口、地元の商店街に直結する東口と、JR駒込駅には3つの改札口がある。ソメイヨシノ発祥の地ということもあり、駅の発車メロディは「さくらさくら」。北口を出たところには、桜色のポストもある。北口の坂を登っていくと旧古河庭園、南口の広い通りを進んでいくと六義園、ふたつの庭園があって、気持ちのいいお散歩スポットにもなっている。決して広くはない街なのに、豊島区、文京区、北区、三つの区が複雑に入り組んでいる。そして積み重なった時間を感じる街並の中に、ところどころ新しいお店があり、それが不思議な懐かしさを生み出している。


 駒込に引っ越してきてから3ヶ月ほど経って、だいぶこの街にも馴染んで来た。この静かな街の暮らしの中で出会ったお店のことを、これから少しづつ綴っていきたい。




 最初に紹介したいのは、JR駒込駅北口から歩いて5分ほどのところにある、カフェ「MIDDLE GARDEN COFFEE STAND」。2019年9月にオープンしたばかりだそうだ。ハンドドリップとエスプレッソ、それぞれにこだわりの感じられる味わいで、木の温もりを生かしたインテリアや、店内に飾られる植木鉢の緑も相まって、ご近所さんたちの隠れ家的な存在になっている。wi-fiも完備、ノマドウォーカーにとっても嬉しいポイントが揃っている。土曜日は開店前の空き時間を生かして、ヨガ教室も開いているというチラシも見つけて、とても心惹かれた。


 



 ドリップコーヒーを頼むと、ビーカーのような薄く繊細なガラス容器に入れられた熱いコーヒーと、よく温められたカップが、木製のトレイの上に載せられてくる。カップの横には小さなプレートが付されており、「温度変化による味や香りを楽しんでいただくために、コーヒーとカップを分けて提供しております。熱いコーヒーがお好みの方は、一度にお注ぎください。」と書かれている。カップはぽってりと滑らかで、唇にちょうどよく馴染む。丁寧に淹れられたコーヒーの香りに包まれると、五感のすべてがほどけていくのを感じる。



 カルボナーラトースト、そして林檎とゴルゴンゾーラチーズのトースト、2種類の軽食メニューも外せない。特に、林檎とゴルゴンゾーラチーズのトースト!ベシャメルソースが塗られた上に、ハム、林檎、そしてゴルゴンゾーラチーズが美しく配されたトーストは、食べ応えが十分。焼かれた林檎とゴルゴンゾーラチーズ、そして軽い塩気のあるハム……なんとも罪深い組み合わせだ。書いているだけで思い出して、よだれが出てくる。それを、ベシャメルソースとトーストの柔らかい味わいが、優しく受け止めてくれるのだ。豊かな拡がりを引き締めてくれるのは、粗挽きの黒胡椒。ああ。本当に、このトーストは美味しくて、理性を失いそうになる。とろけそうになる感覚を、熱く香り高いコーヒーで立て直すのが、いつものパターンだ。


 この林檎とゴルゴンゾーラチーズのトーストは、やはり人気らしい。他のカフェでも、話題になっているのを聞いたことがある。耳に入ってくる美味しい話題に、そうでしょう、美味しいでしょう、はまってしまうでしょう……と、自分のことのように嬉しくなってしまった。




 これから夏にかけては、エスプレッソトニックも飲んでいきたい。エスプレッソをトニックウォーターで割り、そこに薄切りのライムを加えた爽やかなドリンクは、暑い日にぴったり。テイクアウトも可能だ。




 我が家でもMIDDLE GARDENさんの味を愉しみたいと、コーヒー豆も購入。毎朝の楽しみが広がった。そろそろ買い足さなければ……と思っていた矢先、このところのコロナ禍の影響を受けて、しばしの休店が決まったという。再開を心より祈りつつ、お店が再オープンしたら力一杯応援していきたい。最新情報は、Twitterアカウント@garden_middleに掲載されているので、そちらもお見逃しなく。




 駒込には、まだまだ素敵なカフェがたくさんある。霜降銀座商店街の中の「百塔珈琲 Shimofuri」も、ふわふわパンケーキの「jam coffee」も、こだわりケーキの種類豊かな「Cocofulu」も、それぞれ大好きな店なので、今度あらためて書いていきたい。今はコロナの影響で、どのお店も厳しい戦いが強いられていると思うけれど、せめてもの思いが届いていきますように。





Wisteria Field

まあるく、生きる。 まあるく、暮らす。

0コメント

  • 1000 / 1000